<昭和17年>文部省主催の大会 8月23日~29日 甲子園球場

 

<1回戦> 台北中 2-8 海草中
  1 5 6 7 8 9 10
台北工 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2
海草中 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3

 先攻の台北工、2安打を放ち1点リードのまま、菊池投手の好投で押し気味に前半を終わり7回無死、関口第1球を左越三塁打を放ち満場騒然となったが、加茂のトリックに見事三塁走者を刺しピンチを脱した。最終回海草中一死後、森本二盗成功して辻の一打遊撃トンネルする間に同点となり補回線に入る。されど10回表、台北工、遊失と適時案打に1点を加え海草中ベンチは憂色に包まれたが、その裏、小川左翼誤られし二進するや高橋・重根のバント攻撃に敵内野陣を乱し水田の遊葡本塁悪投を誘って同点となり、更に森本前進守備する野手の頭上を抜いて逆転快勝した。
 

<2回戦> 海草中 5-2 福岡工

 辻投手の不調から1階捕逸に1点、2回また安打を浴び1点を奪われたが、海草中も猛攻たちまちはね返し、後半は辻󠄀も立ち直って波乱なく最終回更に二死後、高橋の遊葡失にとどめの1点を加え海草中勝つ。

 

<準決勝> 徳島商 1-0 海草中

 前半両軍共凡退をくり返し7回入り徳島商二死後、水田の送りバント功を奏したかに見えたが二塁走者スタート悪く三封さる。森本一匍失に尚も一死満塁と攻めたてたが期待された辻󠄀三振、加茂打者の時カウント1-1、三塁走者重根俊足を飛ばして好スタートを切り本盗を企てたが、一瞬天地主審の手は高く上げられ海草中涙を呑んで退く。